伊達紋別駅。ついに特急通過へ…。

kenmi
kenmi

【北海道】乗り物大好きチャンネル さんが動画にまとめてくれた伊達紋別駅の特急通過に関する話題。
実際に今も住んでいる住民として、改めてその理由を考察しました。

kenmi
kenmi

3月に実施されたJR北海道のダイヤ改正。
そこで決定されたのが「北斗2号」の伊達紋別駅の通過です。
札幌6:00発函館9:29の始発便が「伊達紋別駅」「新函館北斗駅」「五稜郭駅」で通過することになりました。これによって「4分」の時間短縮になったみたいです。
「4分」って…。時間短縮よりも他に理由ありませんか?「JR」さん。
さて。伊達市の沿革から色々見えてくるところはあるでしょうか?

北海道伊達市の沿革(抜粋)
  • 658年
    阿倍比羅夫が活動したという伝承がある。(wikipedia参照)

    825年には有珠善光寺が創建したそうな。

  • 1869年

     亘理伊達家14代当主。北海道の伊達は宮城県の亘理町からの開拓民が祖となる。有珠地区などにはアイヌも少なくなかったらしい。
     また、当別町にも伊達藩は開拓者として入植している。

  • 1900年
    伊達村誕生。

    東紋鼈村、西紋鼈村、長流村、有珠村、稀府村、黄金蘂村が統合。

  • 1925年
    伊達村から伊達町へ。

    同年に「国鉄」の「伊達紋別駅」が誕生。

  • 1928年
    国鉄長輪線(現室蘭本線)全線開通。
  • 1941年
    胆振縦貫鉄道(胆振線)開通。

    伊達紋別から倶知安、京極から脇方に線路が延びていた。
    ちなみに、1940年には伊達赤十字病院が、1959年には台湾製糖道南製糖所(現在の北海道糖業道南製糖所)が誕生している。

  • 1972年
    伊達町から伊達市へ。

    1970年の人口統計では31,639人。1975年では34,987人。
    昭和の大合併当時、「3万人以上、且つ一定の市街地を有する町」が市に昇格出来た。

  • 1977年
    有珠山噴火。

    昭和新山火まつりの翌日に噴火。噴火により、胆振線の一部が不通に。
    翌1978年、伊達火力発電所運転開始。

  • 1986年
    胆振線廃止。

    当時は衝撃が走りました。

  • 1992年
    伊達IC=室蘭ICが開通。

    1994年には虻田洞爺湖IC間が開通。同1994年に伊達カルチャーセンターが落成。

  • 2000年
    有珠山噴火。

    3月31日に噴火。同年の人口統計では37,139人と過去最高を記録。
    同年にだて歴史の杜が道の駅として指定。

  • 2006年
    大滝村が伊達市に編入合併。(平成の大合併)
  • 2014年
    伊達市観光物産館が現在地に増床。道の駅のメイン施設に。

    道内の道の駅の中でもトップクラスの売上を誇る。

  • 2025年
    現在に至る。
kenmi
kenmi

市制施行以来、3万人を超える市として栄えていくわけです。
動画では室蘭のベッドタウンと紹介されていますが、その通りで、室蘭市役所の職員や栗林商会、日本製鉄、JXなどの社員が伊達から室蘭に出勤するという方も少なくありませんでした。(栗林団地という住宅街もあります。)
一方、伊達火力発電所、伊達赤十字病院、北海道糖業といった、大きな働き口も。
スーパーでは
「ホクホー→ニチイ→サティ→ポスフール→イオン」
「ホリタ→ダイエー→アークス」
「くみあいマーケット」「ウロコ」「コープサッポロ」が出店。
「長崎屋(現在は閉店)」
飲食全国チェーンでは
「びっくりドンキー」「マクドナルド」「ケンタッキーフライドチキン」「ミスタードーナツ」「ドトール」「Hotto Motto」「モスバーガー」「すき家」などが出店。
その他にも「石黒ホーマ→ホーマック→DCM」「紳士服のはるやま」「プロノ」「携帯各社」「ケーズデンキ」「ヤマダ電機」「GEO」「自動車ディーラー」などが出店するなど、ある程度の買い物は市内で完結する形に。
お店が多いこともあり、商圏は「室蘭」「登別」に留まらず、南は「長万部」北は「ニセコ」などの住民も伊達市に訪れることも。

kenmi
kenmi

さて、ここまでの沿革、商業圏の話から見て取れるように、メインの公共交通は「自動車」メインの街になっているのです。
札幌や函館に向かう場合、「JR」を使うこともありますが、「JR」の利用者は学生がメインとなります。
学生の交通手段は「徒歩」「バス」通学が8割。2割が「室蘭市」や「洞爺湖町」への「列車通学」となっているのが現状です。(もしかすると9:1かも。)

札幌・函館に向かうために特急を使うこともありますが、高速道路があるために、自動車で行く人も少なくありません。
札幌にいたっては、片道3000円弱を払えば1時間半くらいで行けちゃいます。
洞爺湖→中山峠や支笏湖を通って、札幌に行く人もいます。それでも2時間ちょっとで札幌までついちゃうわけです。
現状、特急の自由席割引が無くなってしまった「JR」に対してメリットが無くなってしまった感は否めません。(現在、自由席は無くなり、指定席のみになりました。)

自分も学生時代は伊達紋別駅から特急自由席で札幌まで良く行ってました。伊達紋別は途中の駅なので、大体自由席には座れず、終点までデッキでたちっぱなしなんてこともありましたね。

他には洞爺湖から出ている札幌行きのバスに乗車する、室蘭発の高速バスを利用するという手が使われます。(伊達発の高速バスは無くなってしまいました。)

新千歳空港を利用する人が特急を利用するという場合があります。
ただ、一日600円程度で利用できる駐車場があるので、数日駐車場に車を置いて、飛行機で飛び立つ人もいます。

結論、特急利用者が少ないのは事実かも…

 まあ、お得感も無くなり、指定席のみの特急に乗る人は少ないでしょう。
 今後新幹線が札幌まで延伸してしまった場合、わざわざ「伊達紋別」に来る機会は無くなると思います。「洞爺湖」や「登別」といった温泉地への利用者が減らなければ、室蘭本線自体は「貨物」の路線と共に残っていく可能性もあるかもしれません。
 ただ、「室蘭駅」が無人化された事などから、「伊達紋別駅」も無人化→廃駅という道も考えなければいけないのかなと思います。
 「室蘭」までの駅は周辺に「本輪西」「崎守」「黄金」「北舟岡」「長和」「有珠」と無人駅が沢山あります。「洞爺駅」は生き残れたとしても、「無人駅」は廃駅候補でしょう。
 以前の「小幌駅」も「廃駅候補」となりましたが、根強い人気から存続する方向に豊浦町が動く形となりました。そういった人気も微妙です。
 ただ、バス路線も赤字路線が多いみたいですし、人員の確保も厳しい状況。所謂「公共交通機関のない街」の仲間入りをしそうな感が…。
 何らかの売りが無ければ生き残れない街なのかもしれないです。
 農業がいちばんの売りでもあるんですけど、農業の後継者も減ってますしね…。

kenmi
kenmi

頑張っていこう!伊達市!!
と、応援葉続けたいと思いますよ。一市民として。
でもラピダスの高収入に揺られたりもしますねぇ。

おまけ

伊達市は全国に2つあります。
北海道伊達市と福島県伊達市。
福島県では1940年に伊達町に。2006年に伊達市として誕生した経緯があります。
元々北海道伊達市の方が早く「伊達市」を名乗っていた訳ですが、福島県伊達市が誕生するときに、同じ名前になっても大して問題はないでしょうという話になり、日本に「伊達市」が二つ出来ることになったそうです。
インターネットが普及した今、「伊達市」と検索すると「福島県伊達市」の情報が数多く表示されることも増えてきています。「X(旧Twitter)」なんかでは「伊達市」で検索すると「福島県伊達市」の情報が多い感じがします。総人口も5万人超えてるしね。
実は姉妹都市では無いっていうのもなんだかなぁって思うんですよね。

タイトルとURLをコピーしました