山田金鉄短編集 全軍奮闘!

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書籍情報

刊行巻 1巻
出版社 講談社(モーニングKC)
著 者 山田金鉄|Twitter

『あせとせっけん』で鮮烈連載デビューの山田金鉄、
そのルーツのすべてが込められた、初の短編集!

裏表紙より
kenmi
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 あの「あせとせっけん」の前日譚も収録されている短編集。

 あせとせっけん連載前に少年誌に掲載されていた短編を一冊に。
◆「鉄腕ワビスケ」
 手塚賞準入選受賞作。荒廃した未来の日本のお話し。
 本当にこんな未来がやってきたら…なんて思ってしまう、そんな物語。
◆「テンカの花嫁」
 山田氏の商業誌初掲載作品。実は優しいヤンキーの話。
 花嫁のインパクトも設定もすごいね。
◆「ウルフ&ラビット」
 作者曰くロミジュリ作品。設定はこちらも相変わらずド派手だけど、主人公とヒロインの純愛がまぶしいです。
◆「もののけ番長ムラマサ」
 ヤンキーもの設定が好きだった作者。編集部からは
 「ヤンキー物は古いので会議通らない」
 「じゃあ番長に…」
 「番長じゃ(以下略)…」
 となって、最終的に「妖怪の番長もの」という訳の分からないジャンルに。
 呪術回戦流行ってる今、こんな設定もありかなーと思う。
◆「テレワァク与太話」
 講談社がコロナ渦での日常をテーマにした連作企画を実施。そこに寄稿された作品。
 本当に今の社会人を現した苦悩。そして、唐突な出会い。
 こんな出会い方出来たら良いなぁ。うち一軒家だけど。
◆巻末あせとせっけん描き下ろし「Meets SEKKEN」
 完結した作品の描き下ろし。作者曰く、短編集に載せる&他作品との毛色の違い、ということで、完結後の二人を描くのはちょっと、というので、二人の過去を描いた作品に。
 過去と言うことで、うまく二人が出会ってない設定なのも、原作ファンとしては楽しめるかも。

 正直、あせとせっけんのファンとしては、全ての短編が本当に毛色が違うので、1回読んだだけでは物足りなさを感じたんですけど、読み耽ると味わいが出てきます。
 自分は好きな作品ばかりでした。絵の違いの変遷も面白いです。

 マンガアプリ「コミックDAYS」などで読めます。

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